研修事例紹介

部下・後輩の主体性を高め、組織力を上げるアンガーマネジメント研修

実施研修センター 様
研修時間1日
受講人数20名

 

近年、テレビ・書籍、新聞等などでも、ますます注目されているアンガーマネジメント。特にコロナ禍において、これまでの生活様式がガラリと変わったためにストレスを抱えたり、先の見えない不安からイライラした気持ちを抱えていたりする方が多くなっているのではないでしょうか? 感情に振り回されず、適切に感情表現ができることは、心地よい日々を過ごすため、また、円滑な人間関係のもとで仕事をする上で、非常に重要なことです。

コロナ禍における研修のオンライン化も進む中、アンガーマネジメントは、担当者さまが「ぜひ対面で実施をしたい」と希望されることの多い研修の一つです。
今回は、受講される方への安全を第一に考え、研修内容はもとより、安全面にも十分に配慮した上で実施をした対面研修の事例をご紹介させていただきます。

アンガーマネジメントとは

アンガーマネジメントとは、1970年代にアメリカで生まれた「怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニング」です。怒る必要のあることは上手に怒り、怒る必要のないことは、怒らなくて済むようになることを目的としています。誰にでもわかりやすいメソッドなので、企業研修を初めとして、官公庁、学校関係、医療や福祉の現場でも、数多く導入されています。
ここ最近では、20206月に大企業にてパワハラ防止法案が施行されたこともあり、ますますアンガーマネジメントの需要性が高まってきております。
それでは、研修の内容(当日の様子)について、少しだけご紹介させていただきます。

内容

今回の研修のタイトルは、「部下・後輩の主体性を高め、組織力を上げるアンガーマネジメント研修」。個々が感情マネジメントできるようになることで、職場の心理的安全性を高め、組織力を向上させることをねらいとした研修です。対象者は、県の職員の皆さま。公募研修で集まった熱心な皆さまです。

 
今回の最大の課題は、感染防止のため受講者同士のワークができないということ。アンガーマネジメント研修では、通常、4~6名でのグループワークなども豊富に取り入れ、気づきを得ていただくことが多いのですが、ここをどのように補っていくかが悩みどころでした。そこで、講師とご担当者さまと相談をした結果、主に2点を意識しました。     

  • 講義を聞き続ける時間が長くなりすぎないように研修時間を短縮し、集中して行うこと
  • 事前課題として「アンガーマネジメント診断」を受検していただき、研修受講前から参加者に興味関心をもっていただくこと。

アンガーマネジメント診断は、オンラインで受検していただき、怒りのタイプ、強度、持続性、頻度、耐性、攻撃性といったご自身の怒りの傾向を分析するものです。

 

〇四字熟語版         〇キャラクター版

 

(出典 一般社団法人日本アンガーマネジメント協会)

 

当研修は、篠真希が担当いたしました。篠は日本アンガーアンガーマネジメント協会の本部講師を務めております。
当日、講師席にはアクリル板を設置し、受講者同士も席の間隔をあけ、スクール形式で行いました。また、グループワークはもとより発言の必要のある場合は前に行って発表する、という徹底した安全対策のもとで実施いたしました。通常は講師から受講者様への問いかけやグループディスカッションを多用したインプットだけではない研修をいたします。そのため、今回は一方的な研修になり、それにより、受講者さまの理解度、満足度が下がるのではないか? との懸念もありましたが、実際は皆さまからの反応もよく、終了時間になっても質問が続くという嬉しい結果となりました。

受講者の声

・とても役に立つので、多くの職員に受けてほしい。コロナがなければ、グループワークをしてみたかった。

・パワハラ傾向にある人に聞かせたい内容でした。

・アンガーマネジメントは怒らないことだと思っていたが、上手に怒ることでもあるというのは、目から鱗だった。
 心理トレーニングということで気持ちが楽になった。

・相手との関係がこじれることなく、コミュニケーションの一つのツールとして上手に叱れることが向上につながる
 (前向きにとらえることができる)と気づける機会となった。

・自分が怒りを感じるタイプと、どう向き合う傾向があるかわかった。

弊社担当より

今回は、コロナ禍での限られた条件の中での対面研修でしたが、「また受講したい」というアンケート結果が多く、皆さまのお役に立てる満足度の高い研修を実施することができ、たいへん嬉しく思っております。
これも、講師がプログラム内容を調整し、最後まで最善の実施方法を検討して研修に臨んだことはもちろんですが、何よりも、ご担当者さまのご尽力があったからこそと、あらためて感謝いたしております。ご担当者さまより「素晴らしい講師を紹介くださり、ありがとうございました」とお礼のご連絡をいただきました。来年度こそは、安心してグループワークができる状況になっていたらよいと願ってやみません。

おわりに

今回、担当した篠講師は、企業、官公庁での研修、雑誌や新聞からの取材、アンガーマネジメントに関する書籍も共著を含め5冊出版し、複数の外国語にも翻訳されています。その中の1冊、「子育てのイライラ・怒りにもう振り回されない本」は、Amazonランキング 子育て部門で第1位を獲得いたしました。アンガーマネジメントを誰にでもわかりやすく解説することには定評があります。

講師紹介

篠 真希 (しの まき)  

 

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 本部講師

National Anger Management Association(米国
Certified Anger Management Specialist

感情マネジメントが組織活性化の一助となることを提唱し、企業・官庁等での研修に多数登壇する他、各種団体における講演活動も行っている。
また幼少期からの感情マネジメントを重視し、子ども・学生のためのアンガーマネジメントプログラムの開発、およびその普及に向けた指導者育成にも積極的に取り組んでいる。

 
著書
「イラスト版 子どものアンガーマネジメント怒りをコントロールする43のスキル」(合同出版)
「子育てのイライラ・怒りにもう振り回されない本」(すばる舎)
「イラストでわかる 怒らずのばす育て方」(池田書店) 他

 

研修担当者の皆様へ

「どのような研修を企画すれば、自分たちの組織のためになるのか」
「どのような研修を実施すれば、受講者が満足するのか」
研修担当の皆様は、日々、このようなお悩みを抱えていることと存じます。
私どもが目指すのは、受講者はもちろんのこと、ご担当者にも満足していただける研修です。
「総合教育に頼んでよかった」
そう言っていただけるよう、ご担当の方と協力しながら取り組んでいきたいと考えております。