コラム

「電車の中で ― 半分聞こえない」

 

皆さん、こんにちは。お久しぶりです。ずいぶん長い間、ご無沙汰してしまいました。申し訳ございません。「早く再開して」というお声もあり、うれしかったです。励みにもなりました。

 

さて、今日も電車の中のお話です。
今度のエッセイ講座ではどんなことを書こうかなとメモ帳にボールペンを走らせていると、突然、隣から男の人の声がかかりました。「きれいな字だね」横からのぞいていたのでしょうか。私の字は決して上手ではありません。
よく母から言われたものです。「お前の字は遠くからだと上手に見えるけど、近くで見ると乱雑だね。もっと丁寧に書きなさい」隣の方も、離れている所から見たので、下手な字でも上手に見えたのかもしれません。ありがとうございますと軽く頭を下げ、メモ帳に目を戻すと、またも話しかけてきました。

 

「俺なんかもう書けないよ。俺81だよ」
帽子の脇から白いものが見えましたが、声も若々しく、私の目には70代に見えました。「お若く見えますよ」と言ったら「はあ、はあ」という返事。おやっと思っていると、左の耳はほとんど聞こえないんだよとおっしゃいます。私はその方の左に座っていたので、私の言ったことは伝わっていなかったのです。その後はただ聞いて、あいづちを打っていました。
家に居てばかりいるとよくないので、出かけることを心掛けている。毎日、マージャンに行くそうです。そういうサークルがあるのでしょうか。

 

「このところ、高校野球が始まったので見ていたが、今日は見たい取組みがないのでマージャンに行くんだ」
電車に乗って出かけるのも、いい刺激になりますね。今は健康マージャン教室がはやっているらしいです。私の住んでいる自治会でもマージャンクラブがあると隣人から聞いたばかりです。男女別なので、気軽にできると言っていました。脳トレにもなるし、コミュニケーションも楽しめるというわけです。

 

突然話題が変わりました。ビニール傘を持っています。直ぐ忘れるんだ。この間は雨に降られて傘を買ったが、その傘を電車に置き忘れた。降りたら大雨だ。また買った。700円ぐらいで買えるからいいけど…と。傘にひもをつけて腕に回しておいたらどうかと言ってみたが、もちろん耳に届いていない。では、と会釈して電車を降りていきました。

 

81歳だと名乗った男性が降りた後、このこともメモ帳に書いて、今日の発表になりました。
電車の中には色々な出会いがあるものです。
「おじさん、ありがとうございました。楽しかったです」

研修担当者の皆様へ

「どのような研修を企画すれば、自分たちの組織のためになるのか」
「どのような研修を実施すれば、受講者が満足するのか」
研修担当の皆様は、日々、このようなお悩みを抱えていることと存じます。
私どもが目指すのは、受講者はもちろんのこと、ご担当者にも満足していただける研修です。
「総合教育に頼んでよかった」
そう言っていただけるよう、ご担当の方と協力しながら取り組んでいきたいと考えております。